今回紹介するのは『子どもを伸ばす言葉 実は否定している言葉』(天野 ひかり著)です。
この本の著者の天野さんはNHK「すくすく子育て」の元司会者で、現在はNPO法人の代表理事として親子のコミュニケーションを高めるオリジナルプログラムを作り講座や講演を各地で行なっています。
これまでに5万6000人以上の親子、祖父母や先生方が参加しているそうです。本書では、著者がこれまで多くのお母さん、お父さんから実際に相談された悩みの中から、
特に多くの方が抱えているお悩みを多数紹介し、親と子の視点の違いについてマンガを使ってわかりやすく解説してあります。
子育てに関してイライラやモヤモヤ、不安や焦りを感じている子育て中の方に、ぜひ読んでいただきたい一冊です😊
子育ての悩みの一つは子供への『言葉』
子育ては親にとって最も貴重な経験のひとつであり、多くの親は子どもの成長をサポートし、健やかに育てたいと願っています。その中でも、言葉は子どもの発達に大きな影響を与える要因の一つです。しかし、私たち親の言葉が子どもの発達にどのような影響を及ぼすかを正確に理解することは難しいことですよね。多くの人が次のような経験をしたことがあると思います。
「できない」や「無理」などの否定的な言葉を使うこと: 子供が新しいことに挑戦しようとすると、「それはできない」「無理だよ」と言ってしまう。
感情を否定すること: 子供が感情を表現したときに「泣かないで」「怒らないで」と言ってしまう。
賞賛や称賛を省略すること: 親が子供の努力や成功を称賛せず、当たり前のように扱ってしまう。
子どもは言葉を通じて世界を理解し、自己肯定感を築いていきます。本書では、一見無害に思える言葉が、実は子どもの自己評価を低下させ、成長を妨げる可能性があることを指摘しています。
本の特徴
本書の魅力のひとつは、そのわかりやすさです。専門的な知識を持たない初心者でも、著者が示す言葉の例を通じて、問題点を理解しやすく説明しています。例えば、「できない」や「ダメ」など、私たちが日常的に使う言葉が、子どもの自己評価にどのように影響を与えるかを、具体的なケースを挙げながら説明しています。さらに、本書は教育心理学やコミュニケーション学の専門的な知識がなくても理解できるように、著者がストーリーと具体的な事例を交えて説明しています。これにより、言葉という抽象的な概念を具体的な状況に適用する方法を容易に理解できます。言葉の選び方やコミュニケーションの改善点が明示されているため、読後にすぐに実践に移すことができます。
この書籍を読むことで、親は子どもに対してポジティブな言葉遣いを心がけることの重要性を再認識するでしょう。子どもは肯定的な言葉を聞くことで自己価値感を高め、自信を持つことができます。そして、自信を持った子どもこそが、新しいことに挑戦し、成長することができるのです。
まとめ
本著、『子どもを伸ばす言葉 実は否定している言葉』は、子育てにおいて言葉の重要性を強調し、親が使う言葉が子どもの将来にどのように影響を与えるかを明確に示しています。初心者にもわかりやすい内容でありながら、深い洞察と実践的なアドバイスが詰まっています。子育て中の方々にとって、子どもたちの成長と発達をサポートするための貴重なガイドとなることでしょう。この書籍を通じて、子どもたちが自己評価を高め、健やかに成長する手助けをしていきましょう👍
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